富津・川崎丸のイイダコ2004.10.14

14日は究極の小物釣り、イイダコを満喫してきました。
朝のうちは手が凍えるのではないかと思うほどの寒さでしたが、乗りの良いイイダコのおかげで釣りを継続。やがて雲の間から陽射しがでると、体温も正常に戻ります。

イイダコ釣りってラッキョウで釣るんです。
知らない人はエッていう感じですが、イイダコテンヤに塩漬けのラッキョウを縛って海底スレスレにいるイイダコをおびき寄せます。
どうしてラッキョウで釣れるのか不思議ですね。

イイダコテンヤ


攻めた水深は3〜6m。浅場ではアベレージサイズ、深場では良型狙いですが、6mで深場ですから、どうってことはないですよね。
でも7号のテンヤオモリを使っていましたし、ちょっと波っ気があったため、移動直後には馴れない連れは戸惑った感じでした。

潮が速いとこんな浅場でも仕掛けが浮き上がってしまいます。
そこで道糸を送り込んでテンヤを海底にくっつけたままにしておくのです。

いずれにしてもラッキョウが浮き上がってしまったらイイダコは抱きついてくれないのです。
でも抱きついただけでは釣れません。

ラッキョウを縛ってある羽子板の先端にカンナ(イカやタコを掛けるハリをこう呼びます)がありますから、ここでアワセをくれて引っ掛けてしまうのです。
じっと待っているだけでは釣れないのです。
微妙な乗りを取ってアワセをくれるという釣りの原点が凝縮されていますから、小物とはいえおもしろいんです。

釣り方の基本パターンは3通り。
テンヤを海底にくっつけたままじっと待っていても、船が仕掛けを引っ張ってくれますからイイダコは乗ってきます。
テンヤが浮き上がらないよう気を付けてください。
また道糸を送り出しすぎて弛ませてしまうと、乗りがわからなかったり、テンヤがひっくり返ってしまったり、オマツリの原因にもなりますから注意してください。

もっとも一般的なのが小突き。
かんなのついている羽子板の先端が海底から離れないよう、テンヤオモリだけを5mmから1cmほど上げるように小刻みに竿先を動かします。
動かすペースを速めたりゆっくりにしたり、いろいろ試してみると良いのですが、あまり速いピッチで小突くとイイダコは寄り付かないかもしれませんね。

そして3番目がテンヤに軽い振動を与える方法。
小突きとそっくりですが、テンヤは先端もオモリも海底にくっつけたまんま。道糸をごくわずか弛ませて、その弛みを張ったり弛めたりして微妙な振動を与えるのです。
テンヤが着底したら糸フケを取り、わずかに竿先を下げて弛みを出します。
穂先の少し手前だけが振幅するよう小刻みに竿を振り、5、6秒くらいで静止して乗っているかどうかをうかがいます。

緩急の変化を付けてイイダコを誘ってください。
そしていずれの場合も、乗りを感じたら2秒ほど待ってから大きめにしっかりとアワセるのです。
アワセが甘いと外れますが、乱暴なアワセもバラシにつながります。
確実にアワセたら、道糸を弛ませないよう同じペースで巻き上げ、海面にテンヤが見えたところで巻きをやめて竿を立てて抜き上げます。

今季のイイダコは抜群の沸き。一昨日の午前中まではかなり激しい雨に見舞われていて、本来は真水に弱いタコには不調なはずですが、そんな懸念を吹き飛ばしてしまいました。
TV撮影をしながらですから何度も釣りが中断されてリズムが乱されますが、そんな中で初心者の女性が73杯。タハラッチも久しぶりの束釣りを堪能させてもらいました。

この日使った竿はHS早舟V15号150。シロギスやカレイ、アナゴ、アオリイカなどさまざまな小物釣りに適合する汎用竿ですが、このくらいの先調子が微妙な感度を伝えてくれるのです。
タハラッチはスピニングリールのルビアス1500を使いましたが、投げる必要がないので、相方が使っていた小型両軸リール、ダイナミック150SF早技などでももちろんOK。持ち重りのしない軽量のタックルバランスが不可欠なのです。

釣りを終えてからが大仕事でした。
娘のところに1/4ほどを届けたのですが、ついでに塩もみと墨抜き。小1時間も掛かってしまいました。
帰宅してからは自家使用分を同じ作業。残りの1/4はほかの知人たちに分けてあげましたのでこれくらいですみましたが、小物釣りってこれが大変なんですよね。

でも今日はからし酢味噌和え、煮付け、唐揚げ、タコ飯など、いろいろなイイダコ料理にチャレンジし、秋の味覚を味わおうと思っています。

釣りも楽しいけれど、味覚も良いのがイイダコ釣り。
子供連れでもエサ付けなどの手間が掛からないのでお父さんも存分に釣りが楽しめます。
週末には格安の午後釣りもありますから、ファミリーフィッシングに最適です。
富津の川崎丸にアクアライン経由で行けば、さらにお得なサービスもありますよ。


イイダコの料理
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