美味しく食べるには、釣ったらすぐに締めて血抜きをするに限ります。そして水氷に魚体全体が浸るように収めて完全に冷やします。釣りを終えたら海水を抜き、砕氷を足して持ち帰ります。
今回のシマアジは2kg級がほとんどでしたが、2日に釣って4日の夕方いただいた刺身はこくの出が今ひとつ足りない感じ。タハラッチは7枚釣ったシマアジのうち2尾だけを持ち帰り、1尾は4日にさばき、もう1尾はウロコとゼンゴを挽き、エラとワタを抜いてパーシャルに収めて5日にさばくつもりですから、こちらに期待しています。
カブトは塩焼き、皮は唐揚げ、中落ちは潮汁、身は刺身。刺身以外は清酒と塩を塩梅良く使うと旨さがより一掃引き出せると思います。
2004.9.14差し替え
2002.11.5.19:30
昨日分は刺身を少しと中落ちを焙って食べただけで、残りのサク、カブト焼き、皮焼きともども、娘夫婦に持たせましたが、やはり今日の刺身のほうがとろっとしてシマアジらしさに溢れていました。
パーシャルから取りだしたシマアジの頭を落として兜割にし、身は3枚におろしました。さらにそれぞれの身を背身と腹身に切り分け、血合い骨、腹骨を取り除きます。胸の部分だけ4つのサク取りをして皮を引き、本日分と明日分の刺身用にしました。尻尾側の4切れのうち2切れは明日の塩焼き用で、残りの2切れは西京漬け。皮はもちろん皮焼きで、カブトも塩焼き、中落ちは焙ってから潮汁に仕上げて夕食はシマアジ尽くしです。
今日の刺身のほうがシマアジらしくてトロッとしていました。 | 焙った中落ちで作った潮汁はまろやかさがいっぱいでした。 |
家庭用の料理アイディアを二つ、お教えしましょう。
皮焼きはアルミホイールにサラダ油を敷き、最初は皮を下にしてオーブントースターで焼きます。もちろん塩と清酒を振りかけるのはタハラッチの魚料理の定番ですからお忘れないように。3〜4分も焼けば軽く焦げ色が付きますから、これを裏返します。こうしてもう3分ほど焼くと、皮が反り返ったりしないで、うまく焼けます。
もう一つはカブト焼き。厚みがあるので、ロースターで普通に焼いたのではヒレやエラ蓋が焦げてしまいます。といって網焼きや串を打って焼くのは大事ですし、遠火の強火では脂が飛び散ってなかなかやっかいです。そこでまずヒレに塩を刷り込み、身の側からロースターで焼いてしまいましょう。こちら側はほぼ高さが一定していますから、部分的な焼けこげができることはありません。弱火でじっくりと、焦げ色が付いて香ばしさが立ちこめてくるまで焼き上げます。弱火とはいえ、蒸し焼き状態で焼いていることになりますから、これで7分通り焼けています。裏返して表側の皮に焦げ色が付くまで焼けば全体に火が通っているはず。たっぷりと塩をまぶしたヒレも焼け焦げません。
皮焼きの香ばしさ、カブト焼きの芳しさ、トロッとした刺身、得も言われぬ潮汁、久しぶりのシマアジ尽くしに大感激した今日の夕食でした。
パリッと焼き上げた皮焼きは絶品です。 | 身側から先にじっくり焼き上げるときれいに仕上がります。 |