上総湊のアオリイカ&シャクリダイ2003.5.29

5月29日、上総湊から出船して、アオリイカとマダイを狙ってきました。
夏の到来を思わせるほどの陽気で、海も穏やか。金谷沖には多数の釣り船が出ています。大型のアオリイカが好調なので、これを狙っているのです。

私たちも少し離れたところで仕掛けを投入。深緑の水色はやや濁った感じです。
とりあえず定番のピンクの餌木で海底から5mを攻めます。船頭は夜光のピンクやグリーンが良いといいながら、みずからも手バネ竿でシャクリを開始。PEよりラージのほうが潮馴染みが良いといって、同行したレディース2名のタックルを手バネに取り替えさせました。

根の周りを流しているようで、ときどき底ダチを取り直します。
触った感じがあったのはたった1回。すかさずアワセてみましたが海藻に触れただけでした。
根が少し上がってきたのでしょう。船頭も海藻を引っ掛けていました。

7時30分までアオリイカを攻める予定でしたが、不調なので早々に切り上げ、手バネのマダイ釣りへと移行しました。
ところが今度はレディースの1人にリール竿を持たせて、底を叩かせます。
そのためトラギスやカサゴは掛かってきますが、多少タナを高くしてもマダイのアタリはありません。

手バネのタナはテンヤが海底スレスレより若干高めが良いとのこと。山は立てているのでしょうが、タナ取りは底からがこの船頭の方針みたい。場所を変わるごとに、船頭も同乗した常連も、Wスナップに接続した30号ゼンゴのオモリをテンヤのすぐ上に繋いで降ろし、底ダチを取り直します。
最初はタハラッチの道具も船頭が同じ要領で底ダチを取ってくれて、上からのタナ取りの指示がないのです。
次回からはタハラッチもこれを真似ましたが、船が流れていくと水深が変わり、トラギスばかり食ってきます。

トラは嫌だからとタナを高めに取るとアタリは皆無。でもやがてひと味違うアタリがきました。
思いっきり竿をあおってアワセると載ってきました。
続けざまに両腕を駆使して4手も5手も合わせる必要がありません。
ということはマダイのアタリではないということ。案の定イトヨリでした。
このイトヨリ、上品な白身で、この時季は脂の乗りが良いはず。でも傷みが早い魚なので活き締めしてクーラーに納めました。

陽気は良く、陸の近くを流しているので、内房の景色がのんびり見渡せます。
これで魚さえ食ってくれれば何も言うことはないのですが、2、3日前の雨の影響で、川の水が入っているとのこと。そのため魚探反応があるにもかかわらず、アオリイカもマダイも食わないのだといいます。

この内房沖にはさまざまな根があり、状況によって攻め分けるのだとも言うのですが、どうもこの日の状況ではマダイやアオリイカの食うポイントはなかったようです。
結局正午の納竿までに、船頭がイトヨリを4尾ほど追加しただけで、常連にも船頭にもマダイのアタリが訪れないまま、船中丸ボーズで終わってしまいました。

宿に上がるとさまざまな資料を出して解説をしてくれました。
この日、アオリイカを狙ったメインのポイントは海面下13mの根頭。したがってタハラッチが海藻を引っ掛けたのはタナが低すぎたのが原因で、低いタナではアオリイカは乗らないというのです。
でも10年振りにこの沖を訪れたタハラッチがタナを尋ねたとき、船頭は海底からハリス分だけと答えてくれました。
起伏のある根頭を攻めるので海面から13mのタナを取るのだといえばその通りにしたのですが、タナを取り直しているとき、海藻を引っ掛けてしまったのです。

またこの船頭はPEの比重が違うので使いにくいといいます。むろん手バネの釣りにPEを使う人はいませんが、最近のアオリイカならこれが主流でしょう。
人によってはまだこの糸を新素材といっていますが、タハラッチが使用し始めたのが1987年。その後、急速に普及しましたから、一般化してから15年が経過しています。
もうそろそろこの糸を使いこなせるようになっても不思議じゃないと思うのは、タハラッチの偏った見方なのでしょうか。

マダイの手バネ釣りをさせてもらえなかったレディースは、「私だけにPEを巻いたリール竿を持たせたというのは、せっかくマダイ釣りに来たのにマダイを釣らせないように仕組んだのかしら」と嘆いていました。
初めて乗る船頭の癖や釣り方を把握するのは、実に難しいことです。

私たちは丸ボーズでしたが、このサイトのマダイやアオリイカの情報ページからアクセスできるほかの釣り船の中にはこの日、アオリイカは1〜3杯、マダイは0〜3尾という釣果を記載しているものがいくつかありました。
あー、悔しい・・・なんて思うのはいけないことなのでしょうか。


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