丸十丸のカワハギ&アオリイカ2002.12.6

丸十丸を仕立てて、カワハギと餌木で釣るアオリイカの2本立てをやってきました。
北の風が吹きましたが海は穏やかな凪ぎ。タハラッチは今シーズン初めて、関東エリアで防寒着を着用しての釣りです。(11月17日の小名浜沖のマダラ釣りの際は、もちろん防寒着で身を固めました)
出船前の陸の上ではけっこう温かな感じがしたので、半袖と長袖のTシャツを重ね着しただけで防寒を着たのですが、釣りをしているうちに寒くなってきました。やはり北風が冷たい空気を運んできたのです。慌ててフリースを着ると、ようやくホカホカしてきました。
それでも使い捨てカイロは誰も持っていません。メンバーの一人、ゴリさんが持参してきたのですが、車の中に置きっぱなし。良くあることですが、せっかく持ってきた道具やグッズは、船に乗せないと役に立たないことが多いものです。おかげで寒さに弱いタッチーなどは、指先から寒さが染み込んで後半は全身に冷えが回ってしまい、2時に早上がりすることになってしまいました。
このメンバーですから、勘の良い方はもう察しがついたはず。ビジネスジャンプ連載の○○姫の取材でした。いつの掲載かは発売されてのお楽しみ。毎号欠かさず買ってチェックしてください。タハラッチは毎回、校正チェックのラフを見ただけで笑い転げています。

2本立ての前半戦はカワハギです。
丸十丸のアサリは1kgパックで1500円。アベレージ級の釣り人が3本バリ仕掛けを使うとちょうど1日分くらいの量でしょうが、この日は3時間強のカワハギ釣りでしたから、半分以上残ってしまいました。
手持ちで釣るカワハギですから、竿は持ち重りの少ない短竿が有利な気がします。でも丸十丸の大船頭は、船の揺れにうまくマッチする2.1mがお奨め。そのアドバイスにしたがってSS早技カワハギ硬調2.1mを使いました。
仕掛けはハゲバリ5.5号の3本バリ。ゴリさんはスタート直後、このハリの掛かりはいまいちのように思えるからと丸セイゴの4本バリにチェンジ。タハラッチはできれば2本バリの方がエサ付けの手間が要らないので好きなのですが、あいにく3本バリ仕掛けしか持ってこなかったのでそのまま使っています。正真正銘のカワハギ釣り師じゃないですから適当。どんな釣りも釣果を優先してピリピリするのではなく、面白おかしく楽しみながらやろうというのが信条なのです。もっともカワハギマニアにいわせると一荷で釣るのは未熟だとか。1発必中のアタリをものにすれば、1尾しか掛からないはず。だったら1本バリで釣技を磨いたら、なんてことはだいぶ以前に思ったことで、いまではタハラッチも丸くなりましたから、マイペースで楽しめて、ほかの釣り人に迷惑さえ掛けなければ、どんな釣り方でも良いじゃないとかーるく考えています。

釣り場は諸磯沖の30〜35mダチ。第1投目から待ち構えていたかのように食いだしましたが、型はやや小振り。数尾、釣り上げるとエサ取りの猛攻が始まりました。仕掛けが着底する前にエサ取りがついばんでしまい、数秒でエサが無くなる感じ。そのエサ取りの正体はベラでもダボハゼでもなくキタマクラです。
クククッというか細いアタリはコヤツの仕業。それを掻き分けながら、ズルズルズルッと追い掛けながらエサを吸い込んでくれるカワハギを誘い上げるのです。
タハラッチはトーンとオモリで底を叩いたら、竿先を30〜40cmほどスウーッと聴き上げる、いわゆる聴きアワセの繰り返し。ズルズルッときてググッとトーンが変わる瞬間の快感に浸ります。
隣のゴリさんはせっかちな性分をむき出しにして、激しく叩いてからスウーッと聴き上げる叩き釣り。どちらも同じペースで釣り上げていましたから、アタリの感知に神経を集中してさえいれば、アベレージの釣り人にとっては同じような結果をもたらすのではないかと思われます。
でもタハラッチの見解としては、これほどエサ取りの多いときは、糸ふけの生じないよう1発で底ダチを取り、すかさず叩いてエサ取りを遠ざける作戦のほうが有利な気がします。そんなことを言ったって聴きアワセしかしなかったのだからそっちのほうがホントはいいのではないのなんて、穿って考えないでください。ただ単に叩き釣りが面倒だっただけに過ぎません。
叩き釣りのほうが良かったという根拠は、数の点ではほぼ同数でも、型が違ったということです。ゴリさんは立派なヤツを1枚仕留めましたが、タハラッチは小型ばかりだったというわけです。

田原カワハギ


アサリを刺す指が凍えるのではないかと思われるほどの寒さと闘いながら、ツ抜けしたら弁当にしようと競争します。タハラッチがリードしていたと思ったらゴリさんが急迫してきて、10枚目を掛けたのはゴリさんの方が先。でもていねいに誘い上げを繰り返していたタハラッチも並びました。せっかくの時合いですから欲を出してもう1投。ワカから弁当じゃないのとヤジがかかります。11尾目を仕留めてから、公約通り弁当にしましたが、日陰の左舷の真ん中ですから寒いこと。ミヨシまで出張っていき、陽射しを浴びるとホッとします。
小振りとはいえカワハギはこのくらいの数が適当。これ以上持ち帰ると始末に困ってしまいますが、釣りはおもしろいから止めようなどとは思いません。でも今日はアオリイカの釣りが控えています。タッチーがツ抜けしたらアオリイカにしようということでタッチーにハッパをかけます。勢い込んだ彼女はあっという間に連発でクリア。ほかの3名は17、8枚のカワハギを釣り、2本目のメニューに突入しました。

アオリイカの竿はリーディングXアオリ120。棚センサー2号を巻いたミリオネアCV-X100Fをセットし、13号の中オモリを介して4号3ヒロのハリス。その先にピンクの餌木4号を繋ぎます。
ポイントは三戸浜沖の20mダチ。中オモリが着底したら5〜6m巻き上げ、餌木が潮に馴染んだ頃合いを見て軽くしゃくります。しゃくったらすぐに竿先を下げると、スウーッと躍り上がった餌木がゆらゆら沈みます。そしてこの餌木が沈みきった辺りでアオリイカが襲って来るという風にタハラッチは想定しています。ですからシャクッて竿先を戻したら20秒くらいの間合いを取り、これを繰り返すのです。
3人で談笑しながら、イカが乗るなんて夢にも考えていないで義務的にしゃくっていたタッチーにアタリ。慌てた彼女はシャクリ上げた竿先を下げてしまったから万事休す。せっかく乗ったイカは命拾いをし、彼女は呆然。タハラッチは久しぶりに怒鳴りまくってしまいました。

20mダチのポイントを引っ張り気味に船を流しているわけですから、タハラッチは海面から15mだけ道糸を伸ばし、そのタナでシャクリはじめました。これがうまくいったのです。ズドンとまではいきませんがズンときました。小振りのイカです。巻き上げるとスミイカが上がってきました。アオリイカではありませんが、ともあれ型が出て活気付きます。
ポイントを替え、今度は25mダチ。根掛かりに気を付けてと船頭はいいますから、やはり今回も上からのタナ取りをします。根掛かりを気にして底から6mに設定。19mで道糸の出を止め、シャクリ出すと同じようなアタリ。乗ったよといいながら巻き出すとグイグイ引っ張ります。これはアオリイカの引き。あおるように泳ぐからアオリイカなのです。案の定アオリイカが姿を見せましたが、今回もタモの要らない小型。それでも陸ッパリでコロッケサイズのアオリイカしか釣ったことの無いゴリさんは、良いサイズだとうらやましそう。1kg級のアオリイカの引きを味あわせてあげたいものです。
ようやくゴリさんにもアタリがきましたが、大アワセでバラシ。常日頃からタハラッチが言い聞かせているように、釣りは常に優しく優しく。優しいアクションで確実に操作すれば、バラす率はぐーんと減るのです。残念でした。
勘の良い、そしてカメラマンだけに器用なワカはタハラッチより一回り大きなアオリイカをゲット。乗る気がしないと良いながら初めてのイカ釣りでみごとアオリイカを仕留めてうれしそうでした。
でもあまりの寒さにタッチーはだいぶ前からダウン。竿こそ出してはいますが、シャクリどころか何のアクションも加えず、全身を固まらせたまま身動き一つしません。1杯釣りたいゴリさんでしたが、仕方ありません。正規の納竿までの時間をたっぷり余らせたまま、2時に帰港しました。

丸十丸のカワハギ仕掛け
アオリイカのタックと仕掛け
アオリイカとスミイカの料理
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