アマダイといえば塩焼きか酒蒸し。うろこのまま焼くのが若狭グジを使った若狭焼き。グジというのは若狭や京都でアマダイを呼ぶ通称です。
タハラッチは小振りのアマダイを背開きにし、タテ塩に20分ほど浸してから干します。薄らと焦げ目ができるくらいに焙って、ウロコごと食べるのが大好きです。
でもオキツダイの名産地、駿河湾奥では1s級のオキツダイ=アマダイを開いて販売しているそうで、暮れには浜値が1s7〜8千円といいますから、2万円では買えそうもありませんね。さすが徳川家康の大好物だったというだけのことがあります。
ちなみにオキツダイというのは、興津の局が故郷から取り寄せて家康に食べさせたところから命名されたということです。
1s超の良型でしたら、3枚におろして頭も落とします。頭は酒蒸し、中落ちは潮汁。片身は一夜干しでもう片方は刺身。柵取りして残った皮は唐揚げ。これでアマダイ尽くしとなり、たった1尾でもいろいろな料理が楽しめます。
味わいのある白身ですから、ソテーなどにもぴったり。和風だけでなく、多彩な料理も似合う魚なのです。
アマダイ | |
普通、アマダイのウロコは柳刃を寝かせてていねいに削ぎ取ります。 | 真っ白いアマダイに仕上げてからさばくのが料理人の手法ですが、釣り人料理ならやりやすい方法で良いですよね。 |
アマダイのカブトは酒蒸しにしました。 昆布を敷き、長ネギとショウガを口の中に詰めてたっぷりと 酒を振りかけ、軽く塩味を効かせて20分ほど蒸しました。 やはり酒蒸しはアマダイに限ります。絶品ですよ。 |
柵取りした身は中骨や血合い骨を取り除いてしばらく 寝かせるとしっとりしてきます。厚めの削ぎ切りにして ご飯の上に載せ、ゴマをふって三つ葉を散らします。 中落ちで作った薄い醤油味のだし汁を煮立たせてから 注ぎ、ふたをして2分ほど蒸らすと、特製のマグ茶の 出来上がり。さっぱりした旨さは抜群です。 |