ところで結構忙しくて、先日のベニアコウの味わい具合をお伝えしていませんでした。
タハラッチは遠慮して、一番小さそうなのを持ち帰りました。
なんちゃって。じつは持ち帰ろうと思っていたベニをしっかり血抜きしておいたんです。
ウロコを引いて頭を落とし、3枚におろします。エラを取ったらカブト割り。腹骨をすきとって身を整えます。ワタは一番旨いところですから、胃は開き、腸はしごいて中身を除去。苦キモを取り除いたら食べやすい大きさに切りそろえておきます。
もちろん中落ちも適当に切り、カブトも食べやすい、というより煮やすい大きさに、見栄えよく切り分けます。
刺身で味わうには2、3日寝かせるほうが良いので、今回は水炊きと煮付け、そして砂ズリは塩焼きにしました。
カブトもカマも断ち割ります。 | |
3枚におろして、腹骨はすき取ります。 このまま切り身にしても良いし、サクにとって 刺身にすれば抜群ですよ。 |
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中落ちは刻んで煮たり、鍋のだしを取ったり。 砂ズリは腹骨はだしを取り、 脂の乗ったハラモは塩焼きが良いですね。 |
水炊きのたれはポン酢醤油。おろししょうがと大根おろしをたっぷり加えて、骨や皮ごと吸い尽くすのです。もちろんだしはアラ。上品ぶって身だけ煮たってちっとも旨くありませんよ。
ということで、あー、旨かった。小分けしておいて、2晩連チャンでいただきました。
あっ、そうそう、カブトの周りは細かいウロコがそぎにくいので、いったん湯通ししてから煮るのがコツです。
熱湯を注ぐとウロコが立ちますから、水で洗いながら指でこそぎ落とすのです。
ベニアコウですから、アラや身の湯通しは不要ですよ。
カブトは残ったアラや切り身と一緒に煮つけ。キンメのような濃い味付けではないほうが良いのですが、脂がたっぷりありますので、かなり濃厚です。
まずは酒をたっぷり煮切り、そこに味醂を加えたら、お湯を注いで煮立てます。砂糖、塩、醤油で味を調えたら刻んだベニを入れ、落し蓋をしてことこと煮付けるのです。
キンメの煮付けには水は使いませんが、ベニは薄味にしたいので、煮汁を煮立てた中に身を入れるのがコツです。(11.19/10:11)
ベニアコウの頭や内臓は ともかく旨いですよ。 内臓を覆っている黒い皮膜も 小アコウのそれとはまったく違って 抜群です。 |
脂の乗ったベニアコウは 水炊きがいちばんだと思います。 ポン酢醤油に紅葉おろし。 しゃぶりつくしたら、残った汁に ご飯を入れて、雑炊にします。 |