基本的には〆サバと同じ要領でよい。
ウロコを引いて頭を落としたカマスの腹を開き、
血合いや汚れを洗い流してから拭いて、三枚におろす。
タハラッチは別項に記載した通り、
二枚におろして
骨のついてないほうの片身を〆るようにしている。
おろした身の両面全体に塩をまぶし、
1時間ほど寝かせて水っ気を染み出させる。
染み出た水に触れないよう
もう一度水を流して塩っ気を洗い流し、
拭き取っておく。
バットなどに昆布を敷き、酢を注ぐ。
タハラッチはこれに砂糖を少々混ぜて
まろやかさを醸し出すが、これは好みの問題である。
その中に塩で〆たカマスを並べ、
1時間以上、寝かせる。
〆サバの場合は15~20分ほどだが、
カマスはもう少し寝かせるほうがしっくりするような気がしている。
〆たカマスの水分を拭き取り、
腹骨や血合い骨などすべての骨を取り除く。
〆サバの場合は皮を剥ぐが
カマスの皮はあまり固くないので、そのまま刺身に切って食べてよい。
また皮目を焙ると、
ひと味変わった味わいが楽しめる。
大量に作ったときは1枚ずつラップでくるみ、
冷凍保存する。
その際、漬け汁に浸した昆布で巻き、
しばらく冷蔵庫で寝かせた後、冷凍すると、
好きな時に昆布〆を食べることができる。
この場合タハラッチは、
骨をすべて取り除いてから冷凍している。
〆た身の皮目を下にして押し寿司の型の中に敷く。
片身一つでは余ってしまうので、
不足分はほかの身を切り分けて敷く。
一般的な押し寿司同様、
酢飯をその上に乗せ、
隙間ができないように詰め込んで押し付ける。
カマスと酢飯の間や、酢飯の中間などに
大葉、海苔などを挟むのもよし。
以前、押し寿司にのめり込んでいたころは
まず最初に白板昆布を型の底に敷き、
そのうえに〆たカマスやサバを乗せて作っていたこともあった。
また、押し寿司の型がない場合は、
密閉容器などにラップを敷き、
その中に魚を並べて酢飯を詰め込めば
簡単に代用できる。
食が進むので、食べ過ぎに要注意。